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コンシューマー・エレクトロニクスに関する国際会議(IEEE GCCE2019)のオーガナイズドセッション参加報告

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不動産×AI

Oct

28

Mon

WORDS BY橋本 武彦
POSTED2019/10/28
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こんにちは。英語ができないのに国際学会でChairになってしまったAI Strategy Center(AISC)の橋本です。

6月の人工知能学会 全国大会(JSAI) オーガナイズドセッションの関連セッションとして企画したIEEE GCCE 2019の国際オーガナイズドセッション「OS-RET(Consumer Electronics as Real Estate Tech)」の参加報告です。
(Conference Chairの小川先生、本件をお声がけいただいた山崎先生、同じChairsの清田さん、諏訪先生、色々ありがとうございました。)

GCCEとは

IEEE GCCE 2019, Osaka, 15-18 October 2019

GCCEは2012年にIEEE CE SocietyでAsia初のConferenceとして開催され、今回で8回目の開催となります。

今回は過去最高の32カ国から666の論文投稿があったとのことで、盛況でした。
(内、435論文が採択、採択率:65.3%)

OS-RET: Consumer Electronics as Real Estate Techとは

OS-RETは、不動産分野でのAI技術の最新の取り組みや課題を共有することで、不動産分野のAI適用の研究・開発活動の活性化につなげることが目的にとしたオーガナイズドセッションです。

http://www.ieee-gcce.org/2019/organized.html#os-ret

※今回は5つの領域( Home/Life, Mobility/Embedded, Audio/Visual, Entertainment/Education, System/Security )で35のオーガナイズドセッションが採択されました。
RETはHome/Life領域です。

http://www.ieee-gcce.org/2019/organized.html

プログラム&論文の紹介

以下、プログラムと各論文へのリンクです。 本セッションでは5名の方に発表いただきました。3つがIoTセンサーの活用、2つが間取り図活用がテーマです。

(IoTセンサー)

An Energy-Saving Edge Computing and Transmission Scheme for IoT Mobile Devices
Wen-Hsing Kuo and Yung-Cheng Wang (Yuan Ze University, Taiwan)

Real Estate Evaluation on Thermal Diffusivity with IoT Sensors
Yuan Lin (The University of Tokyo); Yuki Obuchi, Xueting Wang and Toshihiko Yamasaki (The University of Tokyo, Japan); Ryoma Kitagaki (Hokkaido University, Japan); Satoshi Toriumi and Mikihisa Hayashi (Future Standard Co., Ltd., Japan); Ai Sakai, Nobuhito Haga, Shimpei Nomura and Yoichi Ikemoto (Recruit Sumai Company Ltd, Japan)

Data Collection and Index Creation for the Vacant Rental Property Using IoT Sensing
Hirohiko Suwa, Atsushi Otsubo and Yugo Nakamura (Nara Institute of Science and Technology, Japan); Masahito Noguchi (LIFULL Co., Ltd, Japan)

IoTセンサーに関しては、センサー自体の省エネに関する取り組みと、センサーを活用して賃貸物件の新しい評価軸の確立を目指した取り組み(騒音、断熱性、日照、省電力、空気清浄など)の発表がありました。

  • IoTセンサーに関しては、センサー自体の省エネに関する取り組みと、センサーを活用して賃貸物件の新しい評価軸の確立を目指した取り組み(騒音、断熱性、日照、省電力、空気清浄など)の発表がありました。
  • 普及時期の明言は難しいですが、ネットワーク・センサー機器の進展を考えると、IoTセンサーを活用したスマートホームが有望領域であることは間違いなく、今後が楽しみな内容でした。

(間取り図活用)

A Preliminary Study on Attractiveness Analysis of Real Estate Floor Plans
Taro Narahara (New Jersey Institute of Technology, USA & The University of Tokyo, Japan); Toshihiko Yamasaki (The University of Tokyo, Japan)

Rent Prediction Models with Floor Plan Images
Ryosuke Hattori and Kazushi Okamoto (The University of Electro-Communications, Japan); Atsushi Shibata (Advanced Institute of Industrial Technology, Japan)

  • 間取り図活用に関しては魅力的な間取りの評価に関する取り組み(グラフ構造を利用)と、間取りが賃料に与える影響を明らかにすることを目的とした取り組みの2つの発表がありました。
  • 魅力的な間取り評価について、質疑応答で家以外の施設(学校、病院、公園)への適用可能性について質問が出たりもしました。こちらも今後の発展が楽しみです。

発表者のみなさん、お忙しい中、遠方より参加いただき本当にありがとうございました!

引き続き、AISCは業界の最先端の技術動向の獲得と共有、社内で開発した最新技術の発信に努めていきます。

IT化が遅れており課題も多い不動産の世界ですが、その分未開拓の領域もたくさんあります。
”テクノロジー × イノベーションで、人々に感動を。”という当社の思いに共感いただける方は、ぜひ、お気軽にお声がけください!


※OS-RETについては以下サイトでも紹介しております、あわせて参照ください。
IEEE GCCE 2019 OS-RET

※道中、奈良先端科学技術大学院大学 諏訪先生の研究室を訪問させていただきスマートホームを体験するなど、IoTセンサーの可能性について改めて刺激を頂きました。
諏訪先生、お忙しい中ありがとうございました!
他にもスマートライフ、スマートシティ領域で興味深い研究が多数ありますので、ぜひ、下記研究室サイトをご覧ください。
ユビキタスコンピューティングシステム研究室@NAIST

EDITOR’S PROFILE
  • AI Strategy Center
  • General Manager
橋本 武彦
株式会社ブレインパッドにてシニアデータサイエンティストとして、マーケティング領域のデータ分析、ならびにデータサイエンティスト育成の新規事業を立ち上げに従事。一般社団法人データサイエンティスト協会の立ち上げに参画し、2015年より同協会事務局長に就任(前事務局長)。電気通信大学、滋賀大など複数の大学で講義を行うなど、産学連携や人材育成活動にも注力。現在はAISCの副室長として活動中。 著書等:「社会人のためのデータサイエンス演習」、「統計学ガイダンス」(日本評論社/共著)、他。
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2019/10/28
コンシューマー・エレクトロニクスに関する国際会議(IEEE GCCE2019)のオーガナイズドセッション参加報告